親権と財産分与が争点になる協議離婚

親権と財産分与方法を文書交換しておくことが不可欠な協議離婚

長期的スパンで見るとわが国の離婚件数は増加傾向を示しながら毎年20万組以上が離婚しています。一昔前に新婚旅行から帰国後にすぐ分かれる成田離婚が話題になりましたが、近年は女性の自立心の高まりが一因といわれる熟年離婚が増えています。離婚の手続きについても結婚の場合と同様に二人の間で話し合って条件を同意し、役所へ提出した離婚届が受理されれば協議離婚が成立するわけです。また、話し合いを行ってもまとまらない場合は双方が立てた調停委員に条件について話し合ってもらい、妻、夫双方が合意すれば調停調書を作成して役所へ提出し調停離婚の成立となります。但し、妻、夫それぞれが調停委員に希望や条件を十分に伝えられるか、不安がある場合は弁護士を立てることを考えた方がベターだといわれます。調停調書の一字一句に重要な内容を含むわけなので、取り返しのつかない事態を避けるために弁護士の助けが必要だと思います。

なお、調停離婚が成立しない場合に家庭裁判所が審判を下して離婚する審判離婚に至るケースもありますが、審判の効力が2週間しかないので審判離婚はまれなケースのようです。調停離婚が上手くいかない場合は訴訟を提起して離婚や慰謝料あるいは財産分与方法など、婚姻期間中の夫婦の財産問題や離婚後の子供の親権等について裁判所の和解案が双方に提示され、応じられれば離婚が成立します。一方でも和解案に反対であれば裁判所が離婚の可否や慰謝料等を判断し、離婚の判決が下れば離婚が成立します。もちろん、この段階でも不服であれば控訴することができるので、離婚が更に先延ばしになることもあります。裁判離婚になる場合は手続き等が複雑なので弁護士を立てて進めることが必要でしょう。

このようにして、いずれのケースで離婚するにしても婚姻期間が長くなればなるほど離婚後の生活を維持していく上で経済的に自立する必要があるので、子供の養育費に関することや住んでいた住宅の取扱い、特に、売却する場合の相場や住宅ローン残高あるいは返済方法と共に土地や建物の名義などを詳細に確認して、離婚後、長期に亘って支払い続ける費用負担について文書にて明確にしておくことが必要不可欠です。